一歩を踏み出すヒントが見つかる、動画でわかる支援制度:各種支援機関篇

家族の社会参加に不安を抱える方へ

「家族の社会参加に不安を抱える方(各種支援機関)」篇(5分22秒)

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就職氷河期世代の家族がひきこもりの状態にあり、「誰に相談すればいいのか」と悩むご家族へ。この動画では、ひきこもり地域支援センターなど、家族だけでも相談できる窓口をご紹介しております。同じ悩みを語り合える「家族会」、訪問・オンラインでの面談や相談員の同行、自宅から参加できる「メタバース居場所」、段階的に社会に慣れていける就労訓練など、状況に応じた支援を紹介。サポステやハローワークを含む地域の支援機関が連携し、本人と家族を支える仕組みもお伝えします。家族だけで抱え込まず、まずは相談から始めてみませんか。

どんな支援が受けられる? 現場の相談員に聞くサポートの最前線:各種支援機関編

取材協力:江戸川区福祉部生活援護管理課ひきこもり施策係
(ひきこもり相談窓口委託先:株式会社キズキ)
一般社団法人 みんなの就労センター

「どこにも相談できず家族だけで悩みを抱え込んでいる」「外に出ることに強い不安がある」という方やそのご家族へ。今回は、ひきこもり支援に携わる「各種支援機関」の現場スタッフに、ご家族へのケアや無理なく社会と繋がるための具体的な支援についてお話を伺いました。地域全体で温かく見守り、一人ひとりのペースに合わせたステップアップを応援する仕組みをご紹介します。これからの活動の参考にぜひご一読ください。

Q1.家族だけで抱え込んでいた親御さんが初めて窓口に来た際や、「本人が動けないから親だけでもいいのか」と悩む方への対応を教えてください。

A.

当窓口へご連絡いただくご家族は、誰にも相談できず長年ご家庭内だけで悩みを抱え込んできた方が大半です。そのため、まずは「当窓口を見つけてご連絡くださり、ありがとうございます。とても勇気のいることだったと思います」と、その第一歩を深く受け止めます。

「本人が動けない状態なのに相談していいのだろうか」とご心配される方も多いですが、ご本人と同じくらい、親御さんも心を痛めてこられたはずです。将来的にご本人を適切に支える環境を整えるためにも、まずはご家族の心のケアや孤立を防ぐことが最優先です。そのため「親御さんだけの相談」も大歓迎です。今抱えているご不安やお困りごとを、ぜひ一緒に整理させてください。

Q2.同じ悩みを持つ親御さん同士が繋がれる「家族会(当事者の会)」は、
参加されたご家族にどのような変化をもたらしていますか?

A.

家族会は、同じひきこもりの悩みを持つご家族同士が交流し、情報交換や思いを共有できる大切な場所です。日々の生活の中で当事者やご家族に対して抱えている「モヤモヤ」や「不安」を言葉にして吐き出すことで、心理的な負担を軽減する目的があります。

参加された親御さんからは、「自分だけではないと知って安心した」「他の家庭の工夫を聞けて参考になった」といったお声をいただいています。お互いの悩みに共感し合うことで、「社会から孤立している」という感覚が薄らぎます。
ご家族自身が孤立を防ぎ、元気を取り戻すことが、巡り巡ってご本人の状況好転への良い影響をもたらすと私たちは考えており、そのための大切なコミュニティとして機能しています。

江戸川区ひきこもり相談窓口相談員:泉友さん

地域家族会エバーグリーン当日プログラム

メタバース居場所画面

Q3.本人が外に出られない場合に行う「訪問支援(アウトリーチ)」では、
本人の安心感を損なわないようどのような配慮をしていますか?

A.

ご自宅にお伺いする訪問支援では、「ご本人の気持ちと安心感」を第一に尊重しています。そのため、事前のご了承なしに突然訪問することは絶対にありません。驚かれたり心理的な負担を感じさせたりしないよう、ご家族とも連携して十分に配慮しています。
また、ご本人のテリトリーであるお部屋などのプライベート空間には許可なく立ち入りません。面談時も、「今日は相談員と一対一で話したい」というご希望があればご家族には席を外していただくなど、ご本人が最もリラックスして話せる環境作りを徹底しています。

無理に外へ引き出そうとするのではなく、まずは「安全で安心できる関係性」を少しずつ築き、社会とのつながりの第一歩を支援しています。

Q4.家から出ることが難しい段階でも繋がれる「メタバース居場所」など、多様なニーズに合わせた支援やその効果を教えてください。

A.

外に出られない方や対人関係に不安がある方へ向けたスモールステップとして、「メタバース(仮想空間)」を活用した居場所づくりを行っています。メタバース会場とリアル会場をつなぐハイブリッド形式の「メタバース居場所」は、当事者やご家族など誰でも参加可能です。
開始当初はメタバース会場の参加者はチャット参加のみでしたが、時間が経つにつれ、ご本人が自発的に経験を話し、リアル会場の参加者と会話が弾むといった変化が見られるようになりました。

またメタバースを活用した当事者会では、例えば、1年弱ほどマイクをオフにした状態で見学やチャット参加を続けていた方が、徐々にスピーカーとして発言できるようになり、最終的には対面型の居場所イベントへ継続して足を運んでくださるようになった素晴らしい事例も生まれています。

Q5.「外で働くなんて無理」と不安を感じる当事者に対して、無理なく働ける「中間的就労(就労体験)」はどのような環境を用意していますか?

A.

就労に高いハードルを感じている方には、駄菓子屋や区立図書館、(一社)みんなの就労センターなどでの「中間的就労(就労体験)」をご提案しています。これは一般のアルバイトとは異なり、ご本人の体調や心理的負担に合わせて「短時間・週1回程度」から無理なく段階的に始められる仕組みです。受け入れ先となる現場では、相談員が継続的にサポートに入り、質問や相談がしやすい「失敗しても大丈夫な環境」を整えています。

もし上手くいかないことがあっても、決して責めることはせず、「どうすればやりやすくなるか」を一緒に振り返り、次に繋がる経験として整理します。本人と受け入れ先の双方を定期的にフォローすることで、不安を早期に発見し、安心して継続できる環境づくりに努めています。

Q6.短時間からの「中間的就労」を通じて、当事者の方が自信を取り戻していくプロセスやメリットを教えてください

A.

ひきこもり状態が長く続いた方にとって、いきなり長時間の一般就労を目指すのは心身ともに大きな負担です。そのため、まずは短時間・低頻度の無理のない作業から始め、生活リズムを整えながら外出や対人交流への心理的ハードルを徐々に下げていきます。「決められた日に参加できた」「最後まで活動できた」という小さな達成感の積み重ねが第一歩です。

そして、受け入れ先から「助かりました」「ありがとう」と直接感謝の言葉をかけられることで自分の役割を実感します。作業スピードやクオリティが上がることで「自分も社会の役に立てている」「これなら続けられるかも」という自信(自己効力感)が育まれ、次の社会参加への大きな原動力となります。

Q7.中間的就労を経験したことで、次のステップ(一般就労など)へ進む意欲が自然と湧いてきた利用者の具体的な事例はありますか?

A.

特定の状況で話せなくなる「場面緘黙(ばめんかんもく)」があり、就労体験を希望された方の事例があります。初回面談ではほとんど声を出せず、お母様が代わりに状況説明をされていました。

しかし月1回の面談を継続する中で少しずつご本人の反応が増え、体験へと進まれました。体験先では掃除などの裏方作業からスタートし、品出し、レジ打ち、接客へと、本人のペースに合わせて段階的に経験を重ねました。スタッフとの温かいコミュニケーションを通じて自信をつけ、「自分にもできる」と実感できたことで、体験が終了する頃には自ら「一般のアルバイトに挑戦したい」と希望されるまでに成長されました。
ご本人の意欲を自然に引き出す中間的就労の成果です。

Q8.複数の機関が関わる「地域ネットワーク全体で支える体制」の強みや、
具体的な連携事例(8050問題など)を教えてください。

A.

様々な関係機関が連携する最大の強みは、各専門性を活かせるだけでなく、ご家庭の状況変化を早期に察知し、多角的な支援ができる点です。例えば、祖母と二人暮らしをしていた当事者の方のケースがあります。祖母のサポートに入った地域包括支援センターから当窓口へ連携依頼があり、訪問支援を開始しました。
その後、祖母は施設へ入所され、ご本人は一人暮らしとなりました。そこからは、祖母のケアは包括支援センターが、ご本人の食料や医療に関するサポートは当窓口が担当するという役割分担ができました。専門機関同士が会議ですり合わせを行い、それぞれのお困りごとに集中してアプローチすることで、ご家族全体の負担を大幅に軽減できています。

駄菓子屋居場所 よりみち屋での就労体験の様子

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生活のサポートを受けながら、じっくり働く準備などができる支援機関。ひきこもり状態や長いブランクがある方も、
一人ひとりに合ったプログラムで社会参加や就労を目指せます。

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